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If you can dream it, you can do it.

元タイトル「北の大地のIT技術屋より」

子供の頃の自分を駆り立たものと仕事における2017年のテーマ

仕事

 

絶賛休日出勤をキメ、定時を超えてゴリゴリ仕事をして結構疲れて帰った夜のこと。

いつも通り駅に向かう道すがら、向かいから女性二人組が歩いてきた。

普段だと1人で帰るのでiPodを聴いているが、直前まで同僚と一緒だったため、珍しく女性二人組の話が耳に入ってくる。

ダンナがさー、冬休みのうちにひらがな覚えさせろって言っててさー」

二人組のどちらかは分からないが、この言葉だけが聞こえてきて自分に思い起こされる記憶があった。

 

自分は5歳の時引っ越しをしていて、そのタイミングで保育園から幼稚園に転入している。母親が仕事を辞めたタイミングと引っ越しのタイミングがほぼ同じだったからもあるが、保育園も幼稚園も知っているのは珍しいじゃないかと勝手に思っている。

自分の理解ではこうだ。

保育園→親が仕事をしている間子供を預かる場所。安全にたくさんの子供を預けられて、メインは学ぶことより預けること。

幼稚園→主にお母さんは専業主婦で子どもを預けることによって、社会性を身に着けたりちょっと手を空かせる場所。メインは学ぶことで、小学校の準備的な意味合いが大きい。

そんなわけで、5歳まで良くも悪くも伸び伸び生きてきたのだが、幼稚園に入って数日後のこと。クレヨンでお絵かきをした後、「絵に名前を書きましょう」なんて先生が言うが、自分は字が書けない。クラスの友達は下手くそでガタガタであっても、ひらがなで自分の名前を書いていた。自分は今まで字を書いたことなんかなかったので、書けなくて涙がポロポロ。そんな状況に友達は「どうしたー?字書けないのかー?」と悪気もなく訊いてきて、「こうやって書くんだよー」なんて教えてくれて一旦その場は収まった。

 

その日帰ってからの行動は早かった。母親に「ひらがなを書けるようになりたい」と告げ、普段ご飯を食べる食卓テーブルに50音表を張ってもらい猛特訓。とにかく自分の名前を書けるようになりたいと思って必死に練習をした。母親曰く「あの時は頑張ってた」というほど。当時の吸収能力を持ってすれば案外数日でなんとかなったのだが、環境による違いと明らかな自分の力不足を感じた時に、ビックリするくらいのモチベーションと行動力を発揮たことがあって、そんなことを思い出した。

 

多分、あの時の本気度は人生の中でも1位を争うくらいのモチベーションがあって、フルコミットをして結果を出した人生初の経験だったと思う。とにかく悔しくて、恥ずかしくてというそれだけだったと思うけれど、なかなか自分をそれほど駆り立てるものってなかなかない。それはアラサーになって、ある程度仕事も自分の腹に収めて結果を出せるようになり、様々なことを割り切れるようになったからなんじゃないかなと。それを人は”大人になる”なんて言うのかもしれない。もし今、全く知らないフランス語で自分の名前書いてみろよって言われても、「そんなの知らないからできるわけないじゃん。そもそも自分は日本人だし、フランス語は使わないし」なんて思って割り切ってしまいかねない。それがないと困る状況に陥り、本気で何かを得たいと思うことって最近ないんだよなと。

 

最近仕事ではiOSの開発を中心に行っている。元々自分はJava屋で今メインで使っているObjective-Cという言語はほぼ未経験。それでもJava屋でオブジェクト指向の考え方は(読み書きできる程度には)理解できているので言語が変わっても何とかなっている。もちろん、iOSの開発に関わると決まった時には勉強しなきゃとは思ったが、何だかんだで特別勉強をしなくても仕事にはなっている。もちろん、Javaで積みあがてきた経験のお陰で学習コストが著しく少なくて済むということはあるが、やっぱり言語ごとで特徴やお作法は違う。それでも何とかなっちゃってて、本気出さなきゃ何とかならないほど困らない。

いつも強すぎるストレスに晒されると弱ってしまうが、逆にストレスがないとたるんでしまう。省エネ運転で結果が出るなら、その方が楽だし誰にも迷惑はかけない。最近本気出してないが結果が出るなと思う一方で、忙しくてもキレッキレでジャンジャン結果を出すのも疲れるし大変だけれど楽しいんだよなと思う自分がいるのは、きっとあの時の本気出したら何とかなるの成功体験がベースになってるんじゃないかと思うのだ。

 

2016年の仕事におけるテーマは「最適化」で、そのキーワードは「ビルド&スクラップ」だった。

これはこれでいいテーマで、やりすぎないことのいいストッパーのなったり、本質的にズレそうな時にちゃんとゴールの設定をするなんていう時にとても役立った。自分たちはIT技術でValueを出すのが仕事だが、それが故にオーバーエンジニアリングをしてしまいがちなので、正に最適なところに踏みとどまるためのいいキーワードだった。そして、何なら今までできたモノをぶっ壊した方が良いなら、ぶっ壊して作り上げることだってやった。

 

じゃあ、今年は何をテーマにしようかなと思ってまだテーマが決まっていない。

案外3月くらいまで色んなものを見たり・聴いたり・知ったりしてちょっと心に響くキーワードがあってそれをその年のテーマにしている。

その意味ではいい加減アラサーなので、あえて言うと「自分の強みを明確にする」がテーマかなと思っている。別にメチャクチャスゴイことではないけれど、前述の通りJava屋を名乗るんなら本当にJavaスペシャリストであっていいと思うし、新しい開発言語や分野や物事に対して柔軟に対応できることが強みなら少しずつ様々な技術をカジるのも悪くないと思うし、実際に昨年後半からRubyを触り、今年に入ってPHPでモノを作って見ていたりする。そうやって普段からインプットとアウトプットを繰り返すことで自分を柔軟に保つことしかできない。

 

やっぱり、あの幼稚園での経験みたいに無いと本当に困ることみたいな状況があると自分は伸びる気がするのだが、どうもそんな状況が自然には訪れず、自分から飛び込めていないのも確かなことなのだ。まずは、強みと言えるちょっと前の得意なことから洗い出してみることから始めている。努力とか勉強とかじゃなく、やりたい・やらなきゃいけないから得るのが一番尖がって欲しい結果を最短・最大で得られることを知っているから。